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最近読んだ本②

☆「上野先生、勝手に死なれちゃ困ります~僕らの介護不安に答えてください~」上野千鶴子/古市憲寿著

もうタイトルの通り。

フェミニズム研究の権威、最近は介護や老いていくことについての専門家のような上野先生が20代の古市さんの質問を明快にどんどん答えていってくれる。

団塊の世代が育てた団塊の世代Jrのメンタリティ、誰かが何とかしてくれる、みたいなのとか、親が死ぬのが怖い、一生子供のまま死にたい、とか。すべてが自分に当てはまるわけではないけど、なんか言い当てられていてうなずいてしまう。

社会学って難しいけど、自分がいる世界を俯瞰的に空から見るような感覚があって、平易な言葉で書かれたものは読んでてとても面白くて好きだな。

☆「『人生百年』という不安」里見清一著

いろんな方法で長生きするってそんなにハッピーなことなのか。がん専門のお医者さんで人がどう死んでいくか、に常に向き合っている人の視点から書かれていてこちらも明快でわかりやすくておもしろかった。

医療従事者としては「良くすること」が仕事だから、そういう行動をとらなければならないのだけど、その結果は実際は残酷なことが多いように思う。

当事者になってみなきゃわからないこともたくさんあるとは思うけど。

小さなことだけど、患者さんからものをもらうことを決まりだからと頑なに断ること、お酒やたばこを絶対ダメ!って言うこと、死について語ることをタブーとすること、、、

それって学校で教えられたことの反復で極力自分のリスクを避けたただの思考停止の行動。相手が見えていないと思ってた。だから私は患者さんからこっそりお菓子をもらって食べて「おいしいね」って一緒に喜んだり、死について話すし、お酒やたばこも別に止めない。それがその人の生き方で幸せになるなら素敵だと思うし、そういう幸せをがまんして長く生きることにどんな意味があるんだろうって思うし。

でも、それでいいんだよって言ってくれるような人や本にあまり出会わなかったので、自分なりの経験からの答えを出して仕事をしてました。最近はターミナルケアとかどうやって人生を終えていくかを考えているひとが日本でもいっぱいいるから、私たちみたいな医療従事者もだいぶ働きやすくなってきた部分があると思うし、患者さんとしても自分の病気に向き合って、人生を終えていく準備ができるようになったと思う。

この本で一番学んだのは、患者さんに「共感しなくていい」ということ。患者さんと向き合う仕事をしていると「あんたにこっちのきもちはわからんだろう」って言われることが少なからずあって、それに対する自分なりの答えが私の中にはなくていつも迷うところだった。

うん、だってわからないもん。なったことないから。じゃあ、その状況になったことがある経験者しかそういう人を支援できないのか。医者はみんな患者になった経験が必要なのか。

そんなはずない、ないけど、じゃあどうしたら寄り添えるのか。自分なりの役割を果たせるのか。

この本には「共感しなくていい」「思いを理解すればいい」といったことが書いてあった。人は誰かが針を刺されているのを見ると同じように痛みを感じることがあるんだけど、医者はその感覚がないらしい。たくさん針を刺すからその感覚がマヒしているらしい。というか、マヒさせないとやってられない。

でも針が刺さると痛いということは理解している。だから「痛いけどごめんね」って言ってくれたりして、そうすると患者としてもその痛みが少し緩和するようなしないような?

ま、これについてはもう少し仕事する中で考えてみます。

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